子供に習い事をさせている方にとって大変なのは子供が嫌がった場合でしょう。
子供は嫌なものは嫌だとはっきりいうことが多いです。
嫌がるようになると行きたくないと言うかもしれません。
そういった場合の対策について説明していきます。
子供にとってどのような影響があるか
まず考えたいのは、今やらせている習い事が子供に与える影響です。
例えば、水泳や剣道、柔道などの体育系の習い事の場合は、辞めてしまうと基礎体力をつけるチャンスを1つ失うことになります。
また、その後別のスポーツに進みたいと子供が思った場合、ずっと習い事を続けていた子供と比べて差がでてきてしまう可能性があります。
しかしながら、辞めることで今まで使っていた体力を、勉強や芸術の方面に集中するために使うことができるようになるかもしれません。
逆に、今芸術系や勉強系の塾などに行かせている場合は、それを辞めたとしても、基礎学力や芸術のセンスがすぐに落ちていくことは考えづらいです。
ただ、先ほど同様、子供が今後進学した場合、辞めずに続けていた子供と差ができることが考えられます。
要は、辞めるか辞めないか考える前に、習い事をはじめたきっかけをまず考えることが大切だということです。
基礎体力をつけることを目標として始めたなら、その目標としていた基礎体力はつけられたのか、辞めた場合、学校のクラブ活動やプライベートの時間でそれを補うような体力づくりをさせることができるかどうかということを考えたほうが良いでしょう。
もしそれらが未達成、あるいは不可能な場合は、今は辞める時ではないのかもしれません。
辞め癖を付けることと物事を見切る能力
何事も続けることが大切であるというのは明白です。
しかし続けたとしても、期待していたほどの成果を得られない可能性もあります。
もし辞めると決めた場合、子供はどのように思うのでしょうか。
一つはラッキー、もう辛い思いをしなくて済むという思いがあるかもしれません。
このように子供が考えそうだったら、簡単に辞めないほうが良いかも知れません。
このように考える子供は、今ここで辞めることで、何でも言えば辞められると考えてしまう可能性があります。
そうなれば大人になってからも、仕事やアルバイトを簡単に辞めるような人になる可能性もないとはいえません。
たとえ成果が全くでなかったとしても、長年続けられたということが成功体験となり、今後の子供の人生に影響するかもしれません。
もう一つは、本当に辞めてよかったのだろうかという罪悪感です。
これを強く思いそうな子供は、辞めてしまっても良いでしょう。
この場合は、子供が辞めたいと言ったときに、既に自分の中で真剣に考えて出した結論なので、それを尊重すると良いでしょう。
このようなタイプの子供は辞めるという決断をすることで、物事が自分に合うかどうか見切る能力を養ったと捉えるようにしましょう。
子供が将来なりたいものと照らし合わせる
今させている習い事は、子供が将来なりたいものとリンクしているでしょうか。
リンクしている場合は辞めない方がいいでしょう。
例えば子供が将来アイドルや歌手になりたいと言っていて今ピアノを習わせている場合、たとえ子供本人が辞めたいといっても、そのピアノを辞めさせるのはよくありません。
この将来の夢への思いが強そうであればあるほど、どんなに辛い状況であっても夢のために頑張ろうと言い聞かせるべきです。
しかし子供の将来の夢がころころ変わる場合、習い事も辞めさせて良いでしょう。
子供は何事にも興味を示すものです。
興味を示し、一度やってみたものの、もう飽きてしまったという場合もあります。
その時は、それ以上続けても無駄だと捉えるのが合理的です。
つまり子供の将来の夢が、本当に強固なものかどうかを見極めることが、どういう種類のものは継続して習わせるか、またどういうものは辞めさせるべきかに関係してくるのです。
子供が嫌がっている状況で、今させている習い事を辞めさせるべきかどうか決めるには、その習い事の特徴、子供の性格、子供の将来の夢が関係します。
まず習い事を辞めて、始めた本来の目的が達成されるのか、またその代替となるものがあるかどうか、そして、その子供は辞め癖が付きそうなタイプか、見切る能力がつきそうなタイプか、最後に、子供の将来の夢がころころ変わるタイプかどうかを考えることが大切です。
これら全てを考慮し、辞めさせても大丈夫かどうか判断すると良いでしょう。
本来であれば、何事も辞めることなく、粘り強く続ける人のほうが好まれるのが日本の文化といえます。
ただ、子供にも好き嫌い、向き不向きがあるので、辞めさせたほうが良い場合もあるでしょう。
いかなる場合においても、親が一方的に決めるのではなく、子供と向き合って、子供が思っている辞めたい理由、もしくは親側が思っている続けたほうが良い理由などを時間をかけて語り合うことが大切です。